環境規制の強化で、ネジ・ボルトの表面処理(防錆)は大きく変わりました。従来の六価クロム(ユニクロ・有色クロメート)が使えなくなり、代替処理への切り替えが進んでいます。この記事では、RoHS・ELV対応のポイントと、代替表面処理の選び方を、名古屋のネジ専門商社が解説します。
そもそも「表面処理」とは──鉄に着せる"レインコート"
専門用語が続くので、先にイメージから。鉄はそのままだと、空気中の水分ですぐ錆びてしまいます。そこでネジの表面に薄い防錆の膜を着せて守るのが「表面処理」。いわば鉄に着せるレインコートです。
そして同じレインコートでも性能はピンキリ。
下の早見表は、この"レインコートの強さ比べ"だと思って見てください。梅雨どきに錆で困らないネジ選びにも、そのまま役立ちます。
まず結論:代替表面処理の耐食性 早見表
防錆力の目安で比べると——
| 表面処理 | 耐食性の目安 | 六価クロム | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| ユニクロ(従来) | ★(標準) | 含む(規制対象) | 屋内・一般(規制外用途) |
| 三価クロメート | ★〜★★(処理の種類で幅あり) | 不使用 | 現在の標準・幅広い用途 |
| 亜鉛フレーク系(ジオメット/ダクロ) | ★★★★(塩水噴霧500〜1,000時間以上の製品も) | 不使用 | 自動車・屋外・高耐食 |
| ステンレス化 | 素材自体が耐食 | — | 長期耐久・環境対応 |
なぜ六価クロムが使えなくなったの?(RoHS・ELV)
ひとことで言うと、六価クロムは防錆力は優秀でも、人体や環境に有害だから。そこで国際的なルールで使用が制限されました。代わりの三価クロメートは、その有害な部分を外した"安全な改良版"——効き目(防錆)はしっかり残しつつ、安心して使えるようにしたもの、とイメージしてください。
この2つにより、六価クロムを含む従来処理(ユニクロ・有色クロメート)は対象製品に使えなくなりました。
2026年現在の動向:
注目の代替表面処理
① 三価クロメート(三価白・三価有色)
六価を三価クロムに置き換えた処理。外観・耐食性とも従来品に近く、置き換えやすいため最も普及しています。
② 亜鉛フレーク系コーティング(ジオメット・ダクロタイズド等)
亜鉛・アルミフレークを結合したコーティングで六価クロム不使用。薄膜で高耐食。自動車業界で採用急増中。
③ ステンレス素材への切り替え
表面処理に頼らず素材自体をステンレス化。コストは上がりますが、長期耐久と環境対応を両立できます(→ SUS304とSUS316の違い)。
素材面の最新動向
まとめ
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RoHS対応・防錆のご相談は名古屋の三和ファスナーへ
RoHS対応品・三価クロメート品・亜鉛フレークコーティング品など、環境規制に対応した製品を幅広く取り扱っています。「RoHS対応か確認したい」「代替品を探している」もお気軽に。
よくあるご質問
Q.今使っているネジが六価クロム(RoHS非対応)かどうか分かりますか?
A.表面処理の種類で見分けます。従来の「ユニクロ」「有色クロメート」は六価クロムを含むことが多く、RoHS/ELV対象製品には使えません。現物や図面・仕様をお知らせいただければ、RoHS対応の代替品をご提案します。
Q.三価クロメートと亜鉛フレーク、どちらを選べばいい?
A.一般的な防錆なら三価クロメート、より高い耐食性が必要(自動車外装・屋外・塩害環境など)なら亜鉛フレーク系(ジオメット・ダクロ等)が向きます。亜鉛フレーク系には塩水噴霧試験で500〜1,000時間以上の耐食性をうたう製品もあり、三価クロメートより一段上の防錆力が期待できます(数値は処理の種類・膜厚で変わります)。
Q.RoHS対応の証明書(含有物質)は出せますか?
A.対応可能なケースが多くあります。必要な書類(不使用証明・含有調査など)の種類をお知らせください。メーカーと連携して手配します。
Q.六価クロムから三価へ替えると見た目や寸法は変わりますか?
A.三価クロメートは外観・耐食性とも従来品に近く、寸法もほぼ同等で置き換えやすい処理です。ただし色味が微妙に異なる場合があるため、外観重視の場合はサンプル確認をおすすめします。
この記事の監修

株式会社三和ファスナー創業者。2003年の創業以来、20年以上にわたりネジ・ボルト・ファスニング関連商品の販売と特殊切削加工に携わる。製造業・建設業向けの選定相談・トラブル対応を多数手掛ける名古屋エリアのファスニング専門家。
本記事は上記監修者の監修のもと作成しています。公開後の更新(数値の確認・表現の修正など)は、規格や公的資料をもとに編集担当が行っています。記載内容は一般的な情報であり、個別案件のご判断は必ず原典規格・図面に基づき、必要に応じて専門家にご相談ください。
このネジ、1個から手配できます
「六価クロムフリーの防錆トレンド|RoHS・ELV対応の表面処理【2026年版】」に関するネジ・ボルトは、名古屋の三和ファスナーが1個から手配します。
型番がわからなくても、写真1枚から規格を特定。材質・サイズの選定や特殊品の製作もご相談ください。