こんな方に役立つ記事です
結論:3秒でわかる選び分け
SUS304とSUS316の成分の違い
両方ともオーステナイト系ステンレスですが、含まれる元素の比率が異なります。
違いの本質:モリブデンの有無
SUS316の最大の特長は モリブデン(Mo)2〜3%の添加。これにより塩化物イオン(塩分・塩素)に対する耐食性が大幅に向上します。
かんたんイメージ:
耐食性の違い(具体的に)
SUS304が得意な環境
SUS316が必要な環境
よくあるトラブル:「孔食(こうしょく)」
SUS304を塩素環境で使うと、ピンホール状の局所腐食が発生することがあります。表面は綺麗に見えても内部に穴が空く現象で、構造材では致命的。塩分環境では迷わずSUS316を選びましょう。
コスト比較
ボルト・ナットでの規格表記
ステンレスねじは「強度区分」も合わせて指定します。
→ 国際規格ISO 3506の表記。発注時に「A2-70のM10」のように指定するのが正確。
「L」付き低炭素ステンレス(SUS304L / SUS316L)
末尾に「L」が付くのは低炭素版(Low Carbon、炭素0.03%以下)。
ねじ単体ではほぼ「L」なしで十分ですが、ねじを溶接で固定する用途ならL材を指定します。
使い分けの判断フロー
ステップ① 環境チェック
ステップ② コストチェック
ステップ③ 規格の指定
よくある質問
Q. SUS304だけどユニクロみたいに磁石にくっつくのは何で?
A. SUS304は本来は非磁性ですが、加工硬化(プレス・冷間引抜)で一部磁性を帯びます。これは「加工誘起マルテンサイト」と呼ばれる現象で、材質的にはSUS304で正しいです。
Q. SUS316と書いてあるのに錆びた、なぜ?
A. 以下のいずれかの可能性が高いです:
Q. SUS304とSUS316、見た目で見分けられる?
A. 見た目では区別不可能です。発注時のミルシート(材料証明書)または専用の蛍光X線分析が必要。信頼できる仕入先からの調達が最も確実です。
Q. 食品工場ではどっち?
A. 一般の食品ライン(パン・菓子・乳製品など) → SUS304 で十分。塩蔵・醤油・漬物・水産加工 → SUS316 推奨。HACCP対応もSUS316Lが選ばれる場面が増えています。
Q. 自動車ボディの錆び対策に使える?
A. ステンレスは可能ですが、コスト的に現実的でないことが多いです。通常は炭素鋼+亜鉛フレーク(ジオメット等)の高耐食めっきで対応します。
まとめ:SUS304かSUS316か、迷ったときの3原則
「うちの環境ならどっち?」というご相談歓迎です
三和ファスナーでは、使用環境・サイズ・本数をお伝えいただければ、SUS304・SUS316・SUS316L のどれが最適かをご提案します。ミルシート付き手配も対応可能です。
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株式会社三和ファスナー創業者。2003年の創業以来、20年以上にわたりネジ・ボルト・ファスニング関連商品の販売と特殊切削加工に携わる。製造業・建設業向けの選定相談・トラブル対応を多数手掛ける名古屋エリアのファスニング専門家。
本記事は上記監修者の確認を経て公開しています。記載内容は一般的な情報であり、個別案件のご判断は必ず原典規格・図面に基づき、必要に応じて専門家にご相談ください。
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